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【書評】グロースハッカー

今回選んだ本はこれ。
 
ライアン・ホリデイ / 佐藤由紀子訳 / 加藤恭輔解説
 
そもそも「グロースハック」とはどのようなものか?
 
簡潔にまとめると、
開発とマーケティングを融合させた、
事業を急成長させる新しい手法のことである。
 
そしてグロースハッカーとは
その技術を持ち合わせた開発者だ。
 
もともとは広告費や宣伝にかけるお金を
あまり持っていないベンチャー企業などが、
製品やサービスを多くの人に知らせ、使ってもらうために
考え出した手法である。
 
 
どのように人々に知ってもらい、使いたいと思わせるかは、
従来はマーケティング担当者の仕事であった。
 
しかし、グロースハッカーの場合、
ユーザーを獲得し、利用し続けてもらうために
ユーザーの声に誰よりも耳を傾け、
そこで得られた情報を元に製品、サービスの改良まで行ってしまうらしい。
 
なんとなく従来のマーケターとの違いは分かるが、
具体的には何がどうちがうのか?
 
なぜこんなにもグロースハッカーは注目されているのか。
 
その一番の理由は、
巨額な予算を必要としない、
マーケティング施策、PRを生み出せるという点にあるだろう。
 
 
グロースハッカーはそのような施策を生み出すために、
以下の2つの視点を大切にしていると考えられる。
 
 
1)ターゲットを明確に定め、そのターゲットだけを魅了するような
  マーケティング施策、PRを行う。
 
製品を多くの人に知ってもらいたい!という企業の思いもわかるが、
もちろん、知ってほしいと思うだけで情報が届くわけがない。
 
特にスタート段階のマーケティングとPRは、
製品への関心と忠誠心が強い熱狂的なユーザーを獲得するために
行う必要がある。
 
その熱狂的なユーザーを獲得するために一番いいのは
彼らの声を聴き、取り入れ、彼らが集まる場所で宣伝をすることだ。
 
具体的には本書では以下の方法が挙げられている。
・潜在層があつまるウェブサイトにメールし、
 そのサイトで製品を紹介するべき理由を伝える。
・話題になっているトピックについて、自社ブログにのせ、間接的に読者を製品に導く。
 
 
このような方法で、ターゲット像を明確にし、
そのターゲットがのどから手が出るほど欲しい要素は何かを分析し、
それを製品に取り入れたうえで、
一番魅力的に映るPRを作り出すのがグロースハッカーである。
 
 
届けたい人へ情報を届けるために、
何も巨額なお金をかけて宣伝をする必要はない。
 
ターゲットの琴線と集まる場を見定めれば
安価に情報を相手の心へ届けることはできるのだ。
 
 
2)口コミの仕掛けづくり
 
実際に顧客獲得のために重要なのが、口コミである。
 
他社からの口コミが、
商品を選びの際に大きな影響を有していることは
言うまでもなくみなさんお分かりのことだろう。
 
しかし、これまでも他の本の書評でも述べたが
口コミは自然に生まれるものではない。
 
この口コミを生み出す仕掛けづくりも、
グロースハッカーの仕事である。
 
 
彼らは口コミを成り行き任せにできないと考えているため、
「顧客がこの製品を話題にする理由はあるのか?」
「話題にするだけの価値があるのか」
「勧めたくなるような工夫がしてあるのか」
という観点から、口コミを発生させる手法を考える。
 
わかりやすい例が、グルーポンである。
 
クーポンを友達に紹介すると、
友達がそのクーポンを購入した場合に
10ドルもらえる。
 
このような、友達に紹介したくなる仕掛けがあるからこそ、
口コミは発生するのである。
 
口コミは設計によって成り立つのだ。
 
集めた顧客のニーズに合わせて製品やサービスを最適化していき、
ビジネスを育てるのはグロースハッカーの役割。
継続して使い続けてもらう仕組みづくりもそこには含まれて入れいる。
 
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以上に2点がグロースハッカー
特徴的な視点だと考えられる。
 
 
こうやってまとめてみると、
案外グロースハッカーの視点は、
他の誰もが気づかなかった特別なものではなく、
マーケティングにかかわるものとして持っておくべき
基本的な視点のようにも思える。
 
ただしそこにお金がどれだけかかるのか、
という大きな違いがある「だけ」なのかもしれない。
 
 
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まとめ
 
①ターゲットと、そのターゲットの琴線を分析し、
 まずはその人だけを魅了する製品開発、PRが重要。
 
②顧客を増やすには、
 知人に勧めたくなるような仕掛けづくりが必要。
 
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